八島功男 茨城県の話題 高崎進

新カシマサッカースタジアムを隣接地に整備/県・市・クラブが連携し2033年完成目指す

2月12日、茨城県庁において、新たな鹿島サッカースタジアム建設に向けたプロジェクトの記者会見が開かれました。会見には大井川和彦茨城県知事、田口伸一鹿嶋市長、鹿島アントラーズの小泉文明社長が出席し、2033年の完成を目標とする新スタジアム構想が正式に発表されました。

今回の発表は、長年にわたり県民に親しまれてきた鹿島サッカースタジアムの歴史と、その価値を大切にしながら、次の時代へとつないでいく大きな一歩であると受け止めています。Jリーグ創設期から日本サッカーを支えてきた本拠地は、鹿島アントラーズの活躍とともに、茨城の誇りとして歩んできました。
しかし、建設から30年以上が経過し、老朽化や年間約8億円にのぼる維持管理費が大きな課題となっていたことも、現実として直視しなければなりません。

こうした背景のもと、県・市・クラブが連携し、公設を基本としながらも、民間の知恵と力を最大限に生かす新しいスタジアム整備の方向性が示されたことは、大変意義深いものです。公共が責任を持って基盤を整えつつ、民間の創意工夫によって運営や魅力づくりを進めていく仕組みは、将来世代への負担を抑えながら、持続可能な施設を実現するうえで極めて重要だと考えます。

建設予定地は、現スタジアムに隣接する「卜伝の郷運動公園」であり、今後は都市計画の変更や周辺整備も含めた検討が進められます。新スタジアム完成後は、現在のスタジアムの一部をレガシーとして残しながら、跡地を含めた一体的なまちづくりが構想されています。これは単なる施設更新にとどまらず、茨城県鹿嶋市全体の活性化につながる、大きな可能性を秘めた取り組みであると感じています。

とりわけ注目すべきは、「365日活用できるスタジアム」「地域に開かれたプラットフォーム」という考え方です。試合のある日だけでなく、イベントや交流、観光、防災拠点としても機能する施設となれば、人の流れが生まれ、地域経済にも確かな波及効果をもたらします。スタジアムが「にぎわいの核」となり、まち全体が元気になっていく姿は、多くの県民が期待している未来像ではないでしょうか。

一方で、大規模な公共事業であるからこそ、地域住民の皆さまの声を丁寧に聞き、合意形成を重ねていく姿勢が何より重要です。交通渋滞への対策、生活環境への配慮、防災面での機能強化など、現場に暮らす方々の視点をしっかりと計画に反映させることが、真に愛されるスタジアムづくりにつながります。私たち公明党としても、現場の声を大切にしながら、行政と民間、地域をつなぐ役割を果たしてまいります。

2026年度からは基本計画の策定が始まり、本格的な検討段階に入ります。これから先の数年間は、新スタジアムの将来像を形づくる極めて重要な時期となります。短期的な視点にとらわれることなく、30年後、50年後を見据え、「このスタジアムがあって良かった」と次世代が誇れる施設となるよう、着実に議論を積み重ねていくことが求められています。

新たな鹿島サッカースタジアムは、スポーツの拠点であると同時に、地域の希望を象徴する存在となる可能性を持っています。民間の活力を生かしながら、公的責任をしっかりと果たし、県民一人ひとりに開かれた施設として育てていくことが、私たちの使命です。

地域の皆さまとともに歩みながら、誇りとにぎわい、そして未来への夢を育むスタジアムが実現することを、心から期待しています。これからも、県議会公明党として、県民目線を大切にしながら、このプロジェクトを力強く後押ししてまいります。