茨城県は、映画やドラマなどの撮影を自治体と連携して支援するフィルムコミッション事業の令和6年度実績を発表しました。発表によると、支援した作品数は前年度比で14%減の513作品、撮影日数も1,074日と10%以上減少しましたが、経済波及効果は約5億5千万円と前年度より22%増加し、2014年度、2022年度に次ぐ過去3番目の高水準となりました。
昨年度は、セット設営や長期宿泊を伴う大規模作品の支援に注力しました。結果として、作品数は減少したものの、宿泊や機材レンタル、飲食など地域での消費額が増え、経済効果は大幅に向上しました。県観光誘客課は「茨城がロケしやすい地域として全国的に認知されてきた。今後は茨城を舞台にした作品誘致をさらに強化し、観光誘客にもつなげたい」とコメントしています。

全国的にもトップクラスの実績
フィルムコミッション事業は全国の都道府県で展開されていますが、茨城県は長年にわたり高い実績を積み重ねてきました。令和6年度までの累計で9,643作品、延べ2万4,070日もの撮影を支援し、経済波及効果は総額105億7千万円に達しています。
こうした累積効果を明確に公表できる自治体は全国でも限られており、特に首都圏近郊でこれほど多くのロケを受け入れている県は他に多くありません。東京都のように首都機能を背景とする特例を除けば、茨城県はまさに全国トップクラスのロケ地提供県といえます。
令和6年度に支援した主な作品には、映画『ババンババンバンバンパイア』『この夏の星を見る』『雪風 YUKIKAZE』、ドラマ『366日』(フジテレビ)、『ライオンの隠れ家』(TBS)、『グラスハート』(Netflix)などがありました。特に『366日』や『ライオンの隠れ家』は茨城県を主要な舞台として撮影されました。
最も多く撮影が行われたのは常陸大宮市の「松井建設小場プラント」で、爆破シーンなど大規模なロケに対応できる施設として人気を集めました。次いで、常陸太田市の「竜神大吊橋」、つくば市の「筑波山」など、県内各地の自然や観光名所が作品に登場しています 。
これまでに県内では累計9,643作品、延べ2万4,070日もの撮影が行われ、経済波及効果は総額約105億7千万円に達しています。
撮影を通じて茨城の魅力が全国に発信されることで、観光客の誘致や地域ブランドの向上にもつながっており、県議会公明党としても引き続きこの取り組みを応援してまいります。