8月18日、茨城地方最低賃金審議会は、物価高騰や春闘の賃上げの流れを汲み、2025年(令和7年)の茨城県の最低賃金を、時間額1,074円に引き上げられることを決定しました。
これは現行の1,005円から69円の引き上げとなり、2025年10月12日から県内の事業所で働くすべての労働者に適用されます。今回の改定は、引き上げ額は2002年度以降で最大となりました。
今年度の最低賃金の引き上げ額の「目安」は、全国平均で時給63円の引き上げ。今回の茨城県の引き上げは、全国平均を6円上回りました。

茨城県としての積極的な働きかけ
大井川和彦知事は一貫して「茨城県の経済実態に見合った最低賃金の引き上げ」を訴えてきました。
県はすでに経済団体や労働団体と連携し、国の目安に毎年5円〜7円を上乗せするという共通目標を設定しており、今回もその実現に向けて、県内審議会での議論が進められました。
知事は、「茨城県の総合指標(指数)は全国で第9位。にもかかわらず、最低賃金は全国平均より低い位置にとどまっており、隣接する千葉県や埼玉県と比べても大きな乖離がある」と指摘。人口減少と人材確保が経営に直結する今、賃金水準の見直しは「地域の競争力を保つために不可欠」と語りました。