8月25日、茨城県議会公明党議員会(高崎進代表)は、医療提供体制の強化や学びの保障など、新型コロナウイルス対策に関する緊急要望書を知事や県教育長宛てに提出しました。高崎代表、田村けい子、八島功男、村本修司各県議が、木庭愛保健福祉部長と小泉元伸教育長に要望書を手渡しました。
知事への要望は8項目にわたり、重症化した患者や妊婦を含む重症化リスクの高い人を迅速に受け入れられる態勢整備▶中等症患者が迅速に酸素投与と抗ウイルス薬「レムデシビル」などによる治療を早期に受けられる仕組みの整備▶軽症患者が抗体カクテル療法を外来を含め受けられる医療体制の構築を求めました。木庭部長と面会した高崎代表は「もはや災害級と言っても過言ではない。他県では自宅療養者が療養中に状態が悪化しても入院先が決まらないケースも増えている」と危機感を示しました。
一方、教育長への要望は5項目。休校や再開を弾力的に行えるよう緊急事態宣言下の学校運営方針を示すことや保護者の負担を最小限に抑える必要性を訴えました。また、家庭の通信環境や低学年児童の円滑な参加といったオンライン授業の課題を視野に、他の学習方法も検討することを求めました。
【知事への要望事項】
- 中等症以上の重症化した患者および妊婦を含む重症化リスクの高い者を迅速に受け入れることができる医療提供体制を整備すること。
- 中等症患者が迅速に酸素投与とレムデシビルなどの治療を早期に受入れができる体制を強化すること。
- 軽症患者が必要なロナプリーブ(抗体カクテル療法の点滴薬)の治療を外来も含めて受けることができる体制を強化すること。
- 宿泊療養者や自宅療養者向けの酸素吸入器を整備するとともに、パルスオキシメーターの拡充を行なうこと。
- 保健所に対する支援強化と自宅療養者に対する相談体制や健康観察等の支援を強化すること。
- 自宅療養者及び同居する者に対する感染予防策とあわせて家庭内・職場内感染対策及び訪問診療体制を強化すること。
- 自宅療養者の生活支援に関して、市町村との連携を強化し、感染情報提供体制の整備を行なうこと。
- 酸素ステーションについては必要に応じて速やかに拡充すること。
【教育長への要望事項】
- 臨時休業や再開を弾力的に行えるよう緊急事態宣言下の学校運営方針を示すこと。その際、保護者への負担を最小限に抑えられるよう、十分に配慮すること。
- 基本的な感染症対策を徹底するとともに、PTAとの連携を強化し、外からのウイルスを学校内に持ち込まないよう、理解と協力を徹底すること。
- 休業明けに自殺者や心の不調を訴える児童生徒が増加する傾向にあることから、心のケアに適切に取り組むこと。相談窓口の周知に努めること。
- オンライン授業については、小学校低学年の児童がスムーズに行えるかどうか課題も多いため、他の学習方法等も検討し学びの保障を確保すること。分散登校等の柔軟な対応も検討すること。
- やむを得ず出席できない児童生徒に対し、ICT等の活用により、学びを保障する取り組みを強化すること。